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深堀 智生
核データニュース(インターネット), (135), p.19 - 25, 2023/06
設立当初、シグマ委員会は、表裏一体である日本原子力学会(原子力学会)シグマ特別専門委員会と日本原子力研究所(原研)シグマ研究委員会から成り立っていた。「委員会」の語感から感じられる「検討の場」というよりは核データの調査・評価・編集等の実際の作業(測定も加えて「核データ活動」と称する)を行っている点が独創的と言える。現在では、原子力学会のシグマ調査専門委員会と原子力機構のJENDL委員会は個別に活動しており、核データファイル作成の実作業はJENDL委員会が継承している。シグマ委員会の60周年にあたり、その歩みを概観し、参考文献に示された今までのシグマ委員会の歴史的な記述をレビューした。
川村 奨; 菊地 将宣; 細谷 俊明
JAEA-Technology 2021-041, 103 Pages, 2023/02
JRR-3原子炉施設は、平成25年12月に施行された試験研究用等原子炉施設に対する新規制基準を受け、新たに基準地震動を策定し平成30年11月に設置変更許可を取得した。その後、新たに策定された基準地震動を用いて本原子炉施設に設置されている制御棒について地震時の挿入性評価を実施し、その評価結果について令和2年10月及び令和3年1月に設計及び工事の計画の認可を取得した。本報告書は、設計及び工事の計画の認可を受けた制御棒の挿入性のうち、中性子吸収体及びフォロワ型燃料要素の地震時の挿入性について新たに時刻歴応答解析を実施し、その挿入性が既認可の評価に比べ十分な余裕を有することを確認した結果を示すものである。
平山 英夫*; 川崎 将亜; 松村 宏*; 大倉 毅史; 波戸 芳仁*; 佐波 俊哉*; 滝 光成; 大石 哲也; 吉澤 道夫
Insights Concerning the Fukushima Daiichi Nuclear Accident, Vol.4; Endeavors by Scientists, p.295 - 307, 2021/10
A method of deducing the I-131 concentration in a radioactive plume from the time history of peak count rates determined from pulse height spectra obtained from an NaI(Tl) scintillation detector employed as a detector of a monitoring post was presented. The concentrations of I-131 in the plumes were estimated from the count rates using the calculated response of the NaI(Tl) detector with egs5 for a model of a plume uniformly containing I-131. This method was applied to the data from the monitoring posts at Nuclear Science Research Institutes of Japan Atomic Energy Agency (JAEA). The estimated time history variation of I-131 concentrations in plumes was in fair agreement with those measured directly by an air sampling method. The difference was less than a factor of 4 for plumes that arrived on March 15 and March 21, indicating relatively high I-131 concentrations among the plumes studied in this work.
光元 里香; 羽様 平; 高橋 慧多; 近藤 悟
JAEA-Technology 2019-020, 167 Pages, 2020/03
高速増殖原型炉もんじゅは、1968年の研究開発着手から半世紀にわたる設計, 建設, 運転, 保守等を通じて、数多くの貴重な成果を生んできた。本報告書は、「開発経緯と実績」, 「設計・建設」, 「試運転」, 「原子炉安全」, 「炉心技術」, 「燃料・材料」, 「原子炉設備」, 「ナトリウム技術」, 「構造・材料」, 「運転・保守」, 「事故・トラブル経験」の技術分野について、特徴や技術成果を取りまとめたものである。
平山 英夫*; 川崎 将亜; 松村 宏*; 大倉 毅史; 波戸 芳仁*; 佐波 俊哉*; 滝 光成; 大石 哲也; 吉澤 道夫
日本原子力学会和文論文誌, 13(3), p.119 - 126, 2014/09
モニタリングポストの検出器として使用されるNaI(Tl)シンチレーション検出器から得られるパルス波高スペクトルから得られるピーク計数率の時系列変化から放射性プルーム中のI-131濃度を推測する方法が示された。プルーム中のI-131濃度は、I-131を一様に含むプルームのモデルに対して、egs5を用いたNaI(Tl)検出器の応答計算を用いて計数率から推定された。この方法を日本原子力研究開発機構原子力科学研究所のモニタリングポストで得られたデータに適用した。プルーム中のI-131濃度の推定された時系列変化は、空気サンプリング法で直接測定されたものとよく一致した。今回調査した比較的高いI-131濃度を示す3月15日と3月21日に飛来したプルームでは、その差はファクター4以下であった。
林 高史*; 須山 賢也; 望月 弘樹*; 野村 靖
JAERI-Tech 2001-041, 158 Pages, 2001/06
使用済燃料中の核種組成は、燃焼期間中のさまざまなパラメーターの変化に影響を受けることが知られている。本研究ではこれらのパラメーターのうち、これまで詳細に検討されていないホウ素濃度,ホウ素濃度変化,冷却材温度,冷却剤温度分布,比出力,運転パターン,定期検査の時間に着目し、これらのパラメーターを現実的に考えられる変動幅で変化させた場合の、使用済燃料の組成の違いを統合化燃焼計算コードSWATで計算した。次にこの組成の違いが中性子増倍率におよぼす影響を調べるために、使用済燃料の無限配列を想定して汎用核計算コードSRAC95または連続エネルギー中性粒子輸送計算コードMVPを用いて臨界計算を行い、中性子増倍率を求めた。本報告ではこの計算結果を、中性子増倍率を高く評価するパラメーターは何か、という視点で整理した。これは燃焼度クレジットを導入する際の燃焼計算の計算条件の選定に有用な情報を与えること考えられる。
安藤 良平*; 西原 健司; 高野 秀機
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(10), p.924 - 933, 2000/10
将来の商業炉において高燃焼度燃料やMOX燃料が使われることにより、使用済み燃料からのマイナーアクチノイド及び核分裂生成物は多様化する。これを評価するために必要な計算手法を検討し、軸方向の燃焼度と減衰材密度分布を考慮した燃焼計算を行った。今回の計算では、さまざまな使用済み燃料(PWRかBWR、燃焼度33,45,60GWd/HMt、UOかMOX燃料)の燃焼時組成変化を明らかにした。それによって、PWRとBWR間のマイナーアクチノイド生成の相違などか示された。
J.Yan*; 丸山 結; 杉本 純
JAERI-Tech 95-052, 27 Pages, 1995/12
CORCON-Mod3コードを用いて、サンディア国立研究所で行われた溶融炉心コンクリート相互作用に関するSURC実験の解析を実施した。本解析ではCORCON-Mod3で新たに採用されたモデルを適宜使用した。熱的履歴、気体の発生及びエアロゾルの生成について、実験結果と解析結果の詳細な比較を行った。CORCONはコンクリートの溶融侵食、溶融物の温度等の熱的履歴を比較的良く再現した。気体の発生及び発生気体の組成については、解析と実験とに大きな差が生じることがあることが判明した。発生エアロゾルの濃度の比較では解析が実測値と一桁程度まで過大に評価した。FP模擬物であるBa、La及びCeの放出に関する解析と実験結果との差は一桁以内であったが、Moの放出量はCORCONによりかなり過小に評価された。
富永 洋
Radioisotopes, 33(2), p.100 - 108, 1984/00
抄録なし
原山 泰雄; 泉 文男; 石橋 明弘*
JAERI-M 9631, 71 Pages, 1981/08
プログラムFREGシリーズは、燃料棒内の温度分布とそれに基づく蓄積熱量を計算する。温度分布は燃料棒の照射履歴に従って計算される。燃料棒内の温度は,燃料ペレット表面と被覆内面との間のギャップ熱伝達係数に強く影響される。したがって、FREGもこの熱伝達係数をいかに求めるかに重点がおかれている。FREG-4は、FREG-3の拡張プログラムである。FREG-3からの主要な変更点は、ギャップ熱伝達に影響を持つF.P.ガスの放出率の取扱いてある。すなわち、ペレット残留のガスと放出されたガスを区別して取扱う。この報告書は、FREG-3から修正されたモデルと入力手引を記載している。
田坂 完二
Nuclear Technology, 29(2), p.239 - 248, 1976/02
被引用回数:1使用済燃料の線スペクトルからその燃焼履歴を推定する方法が開発された。Ge(Li)検出器で測定した線スペクトルを標準スペクトル法により解析し、各フォトピークの面積から対応するFPの生成量を求める。燃焼履歴は各FPの生成量を再現するように最小2乗法により求められる。その為燃焼時間を数タイムステップに分割し、各タイムステップの各FPの生成に対する寄与率をあらかじめ求めておく。寄与率の計算はBatemanの式を繰返し使い解析的に行う。本方法はJRR-4で約4年間使用されたMTR型の燃料要素に適用され満足な結果が得られた。本方法は出力分布の時間変化の大きい発電炉の燃料要素の燃焼履歴の推定にも有効である。各燃料要素の燃焼履歴から燃焼度やFPの生成量などを求めることができる。解析結果の精度を向上する為には解析に使用する核データの精度の向上が必要である。
菊池 康之
JAERI-M 6248, 17 Pages, 1975/09
共鳴エネルギー領域における、平均断面積の統計的性質を調べるコードSTATを開発した。本コードでは、共鳴レベルのエネルギーと共鳴パラメータを乱数により発生させ、平均断面積を計算し、これを多数回繰り返して期待値、分散、最大値、最小値を求めている。平均エネルギー区間が狭く、レベル数の変動を無視できないような場合には、本コードは特に有用である。
手塚 将志
no journal, ,
放射性廃棄物の処分に関しては、既に日本原燃が商用炉用の処分場を六ケ所に操業しており、研究施設等廃棄物については実施主体である原子力機構が検討を進めている。現在廃止措置を進める「ふげん」では、解体廃棄物は放射能レベル区分, 種類, 系統等に応じて分別管理しており、廃棄物管理システムを用いて解体物発生からの履歴管理を行っている。
深堀 智生
no journal, ,
設立当初、シグマ委員会は、表裏一体である日本原子力学会(原子力学会)シグマ特別専門委員会と日本原子力研究所(原研)シグマ研究委員会から成り立っていた。「委員会」の語感から感じられる「検討の場」というよりは核データの調査・評価・編集等の実際の作業(測定も加えて「核データ活動」と称する)を行っている点が独創的と言える。現在では、原子力学会のシグマ調査専門委員会と原子力機構のJENDL委員会は個別に活動しており、核データファイル作成の実作業はJENDL委員会が継承している。シグマ委員会の60周年にあたり、その歩みを概観し、参考文献に示された今までのシグマ委員会の歴史的な記述をレビューした。